SP革命篇 感想【微バレあり】

今日公開のSP革命篇を見てきました。せっかくなので軽く感想を書きたいと思います。
できるだけネタバレは含まないようにしたいとは思いますが、多分普通にネタバレっちゃうのでこれから見る予定の方は回避した方がいいと思います。


ドラマ11話、ドラマスペシャルに映画二部と長く壮大に続いてきたストーリーの完結編が、この革命篇です。
映画版は第一部の野望篇、ドラマスペシャルの革命前夜、第二部の革命篇、計5時間以上使って描かれてきたわけですが、僕はこのSPの映画で、結局何を伝えたかったのかわかりませんでした。
アクション頑張ってたけど、シナリオと構成が残念という評価ですね。


革命篇と銘打た今作ですが、僕には革命篇というより復讐篇にしか見えませんでした。私的な復讐に色々言い訳付けて周りを巻き込んだ。そんな印象です。今回の尾形は革命家ではなくただの復讐者にしか見えなかった。


革命と銘打つなら、最後にその革命行為を経てどうなったかを描いて欲しかった。変わったのならどう変わったのか、結局何も変わらなかったのか、それでないと主題がボケてしまう。(主題が革命であるなら)しかし、そんな描写も無いし、最後は私怨で暴走した上司を必死で止めようとする部下という構図をだらだらと見せられてるという感じでした。
革命の真意が私的な復讐だとわかると途端にそのスケールがしょぼくなる。
仮に主題が革命でなく、SPとして崇高な理念を遂げる井上という事にあるのなら、後半以降の井上の行動には説得力が無い(尾形を撃たない、総理でなく尾形に駆け寄るなど)
ただ、アクションを見せたかったのなら、もっとアクションが多くてもいいと思うし、
結局主題がボケてたという印象でした。

例えるのなら、無駄にシリアスシーンの多いセガール映画のような、そんな感じです


そもそも、革命自体もそれで本当に革命出来るの?って感じの内容だし、井上たちの突入によって消えた革命第二幕も、要するに英雄をプロデュースするというシナリオだったようですが、どうにも穴だらけに見えた。ドラマ的演出だとしても、伊達國雄はニヤニヤしすぎ独り言多すぎでなんともリアリティが無かった。


また、良くなかったのが構成がドラマと全く同じだったということです。議事堂占拠から井上達の反撃までは病院占拠編のスケールアップ版と言った感じだし、暴走した尾形を追う井上というシーンはドラマ最終話の総理を追うテロリストと同じ。最後に謎を残して終わるのもドラマ最終話とまったく同じ。
どうにも焼き増し感が否めなかった。そもそも完結編と言いながら謎を残すってどういう事だよと。ハッキリ言ってすっきりは全くしませんでした。
二部構成でドラマスペシャルまで使って、伏線が回収できない、主軸がボケるのは完全にシナリオの責任だと思います。

フジ系列をあげて番宣しまくってた今作、深夜ドラマが映画化してもやれるんだという所を見せたかったのでしょうが、深夜ドラマを映画化してもしょせんはこの程度かという残念なところを見せられた感じでした。

好きな作品だっただけに、残念という思いが強いですね。