【少年マガジン】AKB49恋愛禁止条例【宮島 礼吏 元麻布ファクトリー】

週刊少年マガジンで連載中の、実在のAKB48がマンガになった!?といういかにもキャッチーで流行りに乗っかった感のあるマンガです。
最初の頃はなんだこれって感じで雑誌をぱらぱら読んでいたのですが、気づけば毎週読んでいたので、ちょうど2巻も発売した頃でもあり、どうせだったら買ってちゃんと読んでみよう。という事で1巻と2巻を買って改めて読んでみた。


というどうでもいい前置きがあり、はい感想です。その前にあらすじ。


AKB48が漫画になった!! 男子高生・浦山実は、憧れの同級生・吉永寛子がAKB48のオーディションを受けると聞き、彼女を応援するため「浦川みのり」と名乗り、女装でオーディションに潜入。その甲斐あって、吉永は見事合格するが、なんと、「浦川みのり」も一緒に合格してしまう!! 男子が、ある日突然AKB48の研究生!? 「浦山実」と「浦川みのり」‥バレたら地獄の二重生活スタート!
(アマゾンの内容紹介より引用)


とんでも設定な上にわりとご都合主義な展開なんですけど……これは面白かった!
流行りに乗っかって適当に作られた作品と思って油断してたらやられました。ちゃんとマンガとして楽しめる。
これはもうアイドルマンガというより、完全にスポコン漫画ですね。
一話一話がすごく熱い。新たな試練があると、どうやって乗り越えるんだろうとワクワクしながら読み進められる。主人公が所属する12期の初舞台を襲ったアクシデントも乗り越えた方法は気合と根性ですからね、アイドルなんだけど、どの登場人物もかっこいいんですよ。絵も自分好みなのが良かった。
これはいい出会いです。


あと、思ったのがこれはAKBの上手い宣伝だなぁという事ですね。
まず、これ、AKBを知らない人でも充分楽しめるような作りになっていて(実際僕はAKBなんて全然詳しくないし、メンバーの名前だけ数名聞いたことがあるという程度の知識)知っている人は知っている人でより楽しめるという風になっているんですよ。(ブックメーターの感想を見ていると)
マンガが面白いから、自然とAKBに興味を持てるんですよね。あと、AKBに興味を持つようにするガジェットがいくつも組み込まれてて、うまくマンガをプロデュースしてるなぁと感心したのです。

まず、フィクションにノンフィクションぽいもの(あくまでもぽいもの)をうまく混ぜて、AKBにリアリティを持たしてる。AKBの噂であったり、ネットスラングであったり、熱愛報道だったりのネタを随所に入れて、フィクション(漫画)のAKBの話なのに、実際のAKBもきっとこんな感じなんだろうなぁというスライドさせるような作りになってるんですよね。
そして、実在するAKBのメンバーをとにかくキレイに描いてる。これは作画的な意味では無く、信念だったり情熱だったりという意味です。恋愛なんてもってのほか、常に全力でステージに立つ、とてもカリスマがあって尊敬できる先輩。という描かれ方をしている。
あとがきなんかでもさらりと、この物語は実在のAKBの日常を書いているだけだ(意訳)などと書いていたり、メンバーに嫉妬したり、意地悪をしたりとトラブルを起こす、物語的に必要なポジションの反感も買いそうなポジションにはオリジナルキャラが入ってますからね。色々と芸が細かい。
そういう意味では研修生という設定は、すごく物語的にも、プロモーション的にもすごくいい、設定勝ちみたいな所はあるなぁと。

少なくとも、このマンガを読んでAKBに悪感情を抱く人は少数派なんじゃないかなぁと思います。そういう意味ではすごく計算されてAKBをプロモーションしてるマンガだなぁと思ったのです。


僕は凄く単純で、主人公が初舞台に立って感動してるシーンで歌ってる曲とか思わず聞きたくなってるんですよね。まんまと作戦にハマってる。
でも、それでもそのままハマってやるかと思える程度には作品自体が良く出来ているので、別に問題はありませんが。


一応週刊でも追っているので、今後の展開もわかっているのですが、わりとドンドン熱い展開になっていくので、興味が出た人は買ってみてもいいかも?

AKB49~恋愛禁止条例~(1) (講談社コミックス)

AKB49~恋愛禁止条例~(1) (講談社コミックス)

AKB49~恋愛禁止条例~(2) (講談社コミックス)

AKB49~恋愛禁止条例~(2) (講談社コミックス)